売却のご相談はこちらから

投資用マンションの売却タイミング|一棟物件の出口戦略を判断する5つの基準

投資用マンションの売却タイミング|一棟物件の出口戦略を決める5つの基準

投資用マンションの売却で損をしないためには、「いつ手放すか」の見極めが重要です。漠然と待っているだけでは、本来得られるはずだった利益を取りこぼす可能性も。

最適な売却タイミングは、以下の「5つの明確な基準」が見極めるための基準となります。

目次

この記事では、この5つの基準を軸に、ご自身のマンションが現在どのような状況にあるのかを一つずつ確認していきましょう。

基準①【市場の動き】
買い手の動向と
築年数経過による下落前

売却タイミングを測る上で、大きな判断材料となるのが「市場の動き」です。
現在、不動産市場は長らく続いた価格上昇から転換期を迎えつつありますが、大阪を中心とした関西圏の「一棟物件マンション」の価格は高値水準にあります。

関西の一棟マンション価格は1年で
「約3,150万円」上昇

「健美家」の調査によると、関西エリアの一棟物件の価格は、直近の1年間で以下のような上昇を示しています。

関西の物件
平均価格
一棟マンション 一棟アパート
2025年3月
平均価格
1億4,581万円 7,845万円
2026年3月
平均価格
1億7,733万円 8,728万円
1年間の上昇額 +約3,152万円 +約883万円

表の通り、一棟マンションの平均価格は1年で約3,150万円、一棟アパートは約880万円上昇しています。
インバウンド需要の回復や都市部の再開発などを背景に、関西圏の収益物件には底堅い需要があり、現在は売却において有利な環境と言えます。

金利上昇による「融資の引き締め」と市場の変化

一方で、好環境が今後も継続するとは限りません。将来的な売却価格に影響を与える懸念点が「銀行の金利上昇」です。

一棟物件の取引は、区分マンション以上に「金融機関からいくら融資を受けられるか」が重要になります。
金利が上昇すると、買い手の毎月の返済負担が重くなるため、金融期間が設定する「融資の上限額」も厳しく審査される傾向にあります。

物件価格が高止まりしている中で融資の条件が厳しくなれば、買い手は「多額の自己資金を用意しなければ購入できない」という状況になりやすく、結果として市場の需要が冷え込むリスクがあります。

堅調な関西市場と価格下落リスク

関西圏全体としては高値水準で推移していますが、将来にわたって物件が現在の価格を維持できるとは限りません。

こちらも「健美家」の調査から、現在の関西の一棟マンション市場における買い手の動向を見ていきましょう。

全国水準以上ではあるが、
年々厳しくなる買い手の選別

大阪市の一棟マンション市場における買い手の価格比率(売出価格への追随率)は「78.76%」となっており、全国平均の66.79%を上回っています。

しかし、10年前の2015年にはこの比率が「約97.6%」であったことを踏まえると、買い手の追随率は徐々に低下傾向にあることが分かります。

物件価格が高騰を続ける中で、投資家がどのような物件でも高値で買うことはなくなり、よりシビアに物件を選別し始めていると言えるでしょう。

価値が落ちにくい一棟マンションでも
築年数の経過には注意

RC造の一棟マンションは、木造アパートなど他の種別に比べて、築古になっても価値が下落しにくい(資産価値が保たれやすい)特徴があります。

  • 大阪市:約1.99ポイント(5.34%→7.33%)
  • 神戸市:約2.87ポイント(5.17%→8.04%)

投資基準において利回りが上がることは「物件価格の下落」を意味しており、関西圏においても年数が経つにつれて資産価値が一段階目減りする傾向があると言えます。

郊外エリアや競合物件の供給が多い物件

人口減少の影響を受けやすい最寄り駅から遠い物件や、新築マンションが相次いで建設されているエリアの物件は、入居者の獲得競争が激しくなりやすいです。

空室を埋めるために家賃を引き下げた場合、物件の収益力が低下したとみなされ、投資家基準での査定額が即座に下がる原因となります。

\ 今の相場でいくらで売却できるか確認する /

基準②【建物の状況】
大規模修繕を迎える前

一棟物件の運用において、手元に残る利益に直接的なダメージを与えるのが「大規模修繕」の費用です。

特に、規模の大きな一棟マンションやアパートを所有している方は、この大規模修繕を迎えるタイミングが判断基準のひとつになります。

築10~15年目の「大規模修繕」にかかる
コストに注意

建物は一般的に、築10〜15年前後で外壁塗装や屋上防水などの大規模修繕が必要になります。
区分マンションのように毎月積み立てる仕組みが無い一棟物件の場合、オーナー様には以下のような負担があります。

数百万円~数千万円の一括出費

足場代や外壁・屋根の補修など、物件の規模によっては1,000万円を超える実費負担が発生します。

手元資金(キャッシュ)の圧迫

修繕費用をローンで借り入れ得る場合でも、手元の現金で支払う場合でも、キャッシュフローが急激に悪化します。

利回りの低下

修繕費用をかけても家賃を大幅に上げられるわけではないため、実質的な投資利回りが低下します。

修繕費用「1,000万円」をかけても、
売却価格は比例して上がらない

大規模修繕をして外観を綺麗にして売却しても、物件が高く売れるとは限りません。

既に一棟投資を実施されているオーナー様であればご存知の通り、次に物件を購入する投資家や法人は、「現在の家賃収入でどれだけの利回りが出るか」をシビアに逆算して購入価格を判断します。

そのため、修繕にかかった費用を売却価格へ上乗せするのは難しいと言えるでしょう。

手元資金が減る前に、
そのままの状態で売却するのも有効な選択肢

もちろん、修繕を行わずに現状のまま売却に出すと、買い手側から「今後の修繕費用」を見越した価格交渉が入ることはあります。

しかし、ご自身で数百万円〜数千万円という手元資金を使い、売却価格で回収しきれないリスクを背負うのは避けたいところです。
そのため、大規模修繕の時期を迎える前に、あえて現状のまま売却するのも有効な選択肢となります。

物件の状況や今後の資金計画によって、最適なアプローチは異なります。まずは「現状のままであれば、いくらで売却できそうか」を査定してみることがおすすめです。

\ 修繕で手元資金を大きく減らしてしまう前に /

基準③【税率の変化】
物件を購入してから5年経過後

一棟マンションの売却において、利益を最大化するために必ず押さえておきたいのが「税金」の仕組みです。

不動産を売って利益(譲渡所得)が出た場合、その利益に対して税金がかかります。ここで絶対に知っておきたいのが、物件を所有していた「期間」によって税率が変わることです。

売却額が大きい一棟物件では、この税率の差が最終的な手元資金に大きな影響を与えます。

「5年」を境に税率が約半分に下がる

不動産の売却にかかる税率は、所有期間が「5年」を超えるか否かで以下のように大きく変わります。

譲渡所得の区分 所有期間 税率
短期譲渡所得 5年以下 39.63%
長期譲渡所得 5年超 20.315%

税率は所得税・住民税・復興所得税(2037年末まで)の合算

【注意】「5年」の数え方に関するルール

所有期間は「購入した日から丸5年」ではなく「売却した年の1月1日時点」で5年を超えているかで判定されます。

ご自身の所有物件が現在どちらの税率区分に該当するのか、まずは正確な所有期間を確認しましょう。

手元の残る資金が
数百万円単位で変わるケースも

この税率の違いは、実際の取引において手元資金にどの程度の影響を与えるのでしょうか。

一棟マンションの売却において、計算上の利益(譲渡所得)が「3,000万円」と仮定して考えてみます。

  • 5年以下で売却した場合(39.63%):税金は約1,188.9万円
  • 5年を超えて売却した場合(20.315%):税金は約609.45万円

売却のタイミングが異なるだけで、納める税金に約579万円もの差が生じます。
早急に手放したい事情がない限り、税率が下がる「5年超」のタイミングを視野に入れて売却時期を検討することが、手元資金を最大化するための有効な手段と言えます。

\ 税率を下げて手取り額を最大化したい方へ /

基準④【収支の変化】
収支のバランスが逆転する前

投資用マンションの運用において、税金の仕組みとキャッシュフローのバランスは、売却時期を見極める重要なポイントです。

物件を長く保有していると、ある時期を境に税負担が増え、手元に残る現金が減少する「デッドクロス」と呼ばれる現象が起こります。

減価償却の終了に伴う税負担の変化

不動産投資では、建物の購入費用を「減価償却費」として毎年分割して経費に計上し、税金の負担を軽減することができます。

しかし、物件を長く保有していると、法定耐用年数を過ぎたタイミングで、この経費枠がなくなってしまいます。
その結果、家賃収入の額は変わらなくても税務上の「利益」が大きくなり、所得税や住民税の負担が大きくなるのです。

このように、減価償却期間が終わることで税負担が増え、手元に残る現金が減少してしまうことを「デッドクロス」と呼びます。

帳簿上の利益と、実際の手元資金のずれ

減価償却に加え、不動産投資ローンの返済の仕組みも影響します。毎月のローン返済額のうち、経費として認められるのは「利息部分」のみで、元金返済部分は経費になりません。

これにより、運用期間が長くなると以下のような状態が発生しやすくなります。

  • 税務上の計算:減価償却費がなくなるため、帳簿上は「黒字」となり税金が増える
  • 実際の現金:家賃収入の中から、経費にならない「元金返済」を引き続き行う

つまり「帳簿上は黒字のため税金が発生するが、実際の現金はローンの返済に充てられているため税金を支払うと手元の資金が圧迫される」という現象が起こります。

減価償却が終了する時期は、基準1でお伝えした「法定耐用年数の超過」によって物件が売れにくくなる時期とも重なります。

ご自身の物件の減価償却が終わる時期を見据え、収支のバランスが崩れる手前のタイミングで売却を検討することも良い選択肢のひとつと言えるでしょう。

\ デッドクロスで手元資金が不足する前に /

基準⑤【稼働の状況】
空室を埋める家賃値下げ
・設備投資の前

先述しましたが、一棟物件の売却価格は「現在の家賃収入」をもとに判断されます。

そのため、空室を埋めるために安易に家賃を下げてしまうと、それにあわせて物件の売却価格も下がることに繋がります。

家賃の値下げは
数千万単位の価格下落を招くことも

具体的にどれくらい価格が落ちるのか、計算例を見てみましょう。

総戸数10戸:
満室想定家賃8万円 / 室、利回り5%の物件

退去が出た1部屋の家賃を「月額1万円」下げて募集した場合
  • 年間収入の減少:12万円(1万円 × 12か月)
  • 売却価格の下落額:240万円(12万円 ÷ 5%)
空室が重なり3部屋の家賃を「月額1万円」下げて募集した場合
  • 年間収入の減少:36万円(3万円 × 12か月)
  • 売却価格の下落額:720万円(36万円 ÷ 5%)

このように、1部屋の家賃を下げると売却価格は数百万円単位で下落します。
もし、複数部屋の空室が重なって家賃水準全体を引き下げてしまった場合、物件の資産価値は一気に数千万円単位で暴落する原因になり得るため、慎重な判断が求められます。

「空室が埋まりにくくなった時」が
運用を見直す分岐点

一棟マンションは、満室に近い状態(稼働率が高い状態)であるほど買い手からの評価が高く、好条件で売却できます。

しかし、築年数が経過すると、退去後の原状回復だけでは次の入居者が決まりにくくなり、以下のような判断が必要になることも。

  • 資産価値の下落を覚悟して「家賃を下げる」
  • 手元資金を持ち出して「リノベーション(設備投資)」を行うか

家賃の値下げも、リノベーション費用の捻出も、どちらも手元に残る利益を大きく削る原因となります。

そのため、「退去後に次の入居者が決まるまで時間がかかるようになった」と感じた時や、空室対策のために家賃の見直しや追加投資が必要になった時は、売却を検討するタイミングと言えます。

\ 家賃を下げて物件価値を落としてしまう前に /

投資用マンション売却に関する
よくある質問

Q. 不動産投資ローンがまだ残っていても売却できますか?
A. ローンが残っていても売却は可能です。ただし、物件の引き渡し時に売却代金を使ってローン残高を一括で返済し、金融機関の抵当権を外す必要があります。 売却代金だけでローン残高を完済できる状態であればスムーズですが、売却代金がローン残高を下回る場合は、不足分をご自身の自己資金から手出しして補う必要があります。 まずは現在のローン残高と、物件の査定額を比較検討することが第一歩となります。
Q. 現在、空室がある状態なのですが、そのまま売却することはできますか?
A. 空室がある状態でも売却は可能です。ただし、満室稼働時に比べると、売却価格は低くなる傾向にあります。 一棟マンションを購入する投資家は「現在の家賃収入」をもとに購入を判断するため、空室がある状態ではどうしても評価が下がってしまいます。 しかし、売却前に空室を埋めようと安易に家賃を下げて募集してしまうと、かえって物件の収益評価を下げ、手元に残る利益を減らしてしまうリスクがあります。 空室がある場合は、まずは現状のままで「いくらで売れるのか」、「空室対策をしてから売るべきか」をプロにご相談ください。
Q. 一棟マンションの売却活動には、どのくらいの時間がかかりますか?
A. 一般的には、売却活動を開始してから「3〜6か月程度」が目安となりますが、物件の条件や市況によって大きく異なります。 一棟マンションは取引額が数億円規模になることも多く、区分マンションや一棟アパートに比べて購入できる投資家が限られます。 また、買い手が初めて金融機関から融資を受ける場合などは、審査を通過するまでに1〜2か月程度を要することもあります。 物件の価格帯や条件によって売却完了までの期間には大きな幅が出るため、資金繰りや買い替えの計画がある場合は、余裕をもって早めに査定を始めることをおすすめします。
Q. 売却する際は、どのような費用がかかりますか?
A. 売却にかかる費用は「売却価格の4〜6%程度」と言われています。 具体的な費用の内訳としては、主に以下のようなものが挙げられます。
  • 印紙代:売買契約書に貼付する収入印紙の代金%程度
  • 登記費用:ローン残債がある場合、抵当権を抹消するためのひようや司法書士への報酬
  • 譲渡所得税・住民税:利益(譲渡所得)が出た場合に課される税金
  • 仲介手数料:取引が成立した際に不動産会社に支払う報酬
  • その他費用:ハウスクリーニング費用・修繕費用などが必要な場合も
一棟マンションは取引額が大きいため、表面的な売却価格だけでなく、これらの諸費用や税金を差し引いて「最終的に手元にいくら残るのか」を事前にシミュレーションしておくことが重要です。

\ 投資用不動産のお悩みをお聞かせください /

まとめ

この記事では、一棟マンションの売却タイミングを見極める5つの判断基準についてご紹介いたしました。
最後に、売却に向けて押さえたい重要なポイントを振り返りましょう。

【一棟マンション売却】5つの判断基準

これらの基準は、ご自身の物件のローン残高やエリア、現在の稼働状況によって最適な選択が異なります。
「今の相場ならいくらで売れるのか」「空室があるが、どう動くのが損をしないか」など、ご不安がある場合は、投資用不動産のプロ「日本不動産投資パートナーズ」にご相談ください。

弊社では、オーナー様お一人ひとりの状況や目標に合わせた無料の個別相談を実施しております。
可能な限り高く売りたい、スピード重視で現金化したいなど、オーナー様のご要望に最大限のお応えいたします。

\ あなたの状況に合わせたご提案をいたします /